マーケット分析
東京の利回り物件を見るときに知っておくべきこと
4%、5%、6%という数字の違いを、東京都心の実務感覚に引き直して解説します。利回りの高さだけで判断しないための基準です。
東京の投資物件では、利回りが高いこと自体が良いとは限りません。利回りは、価格が安い理由や運用難易度の裏返しでもあります。数字を見る順番を間違えると、見た目が良い物件に引っ張られます。
要点
- 表面利回りは入口指標であって結論ではない
- 都心の低利回り物件は出口と安定性で評価されることが多い
- 高利回りは修繕・空室・流動性のリスクを伴いやすい
表面利回りだけでは足りない理由
表面利回りは、年間賃料を価格で割っただけの数字です。管理費、修繕、空室、原状回復、リーシングコスト、税金は含まれていません。
同じ5%でも、修繕済みで空室リスクが低い都心物件と、将来コストが読みにくい築古物件では、実質収益が大きく変わります。
東京都心で利回りの数字が意味するもの
ざっくり言えば、都心の4%台は「安定性・流動性寄り」、5%台は「バランス型」、6%以上は「何らかのリスク説明が必要」と考えるのが実務的です。
もちろん築年数、駅距離、再開発、規模、テナント属性で変わりますが、数字だけが突出している場合は理由を先に確認するべきです。
- 4%台: 立地や出口の強さで買われるケースが多い
- 5%台: 条件次第で最も比較しやすいレンジ
- 6%以上: 修繕、空室、特殊事情を疑うべきレンジ
高利回りの裏にあるもの
駅距離、築古、旧耐震、借地権、エリアの賃貸需要、狭小間取り、入居属性、再建築の難しさなどが、価格に織り込まれて利回りが上がることがあります。
利回りを上げる理由が、改善可能な運用課題なのか、構造的に消えないリスクなのかで判断は大きく変わります。
利回り以外に必ず見る指標
価格だけでなく、賃料の継続性、出口の流動性、修繕のタイミング、管理体制、想定空室率、再募集賃料、資本的支出を一緒に見ないと、数字は簡単に錯覚を生みます。
- 再募集時の想定賃料
- 過去の修繕履歴と今後の資本的支出
- 駅距離とエリアの賃貸需要
- 売却時に誰が買うかという出口像
最初の足切りに使える見方
初期スクリーニングでは、利回り、駅距離、築年、エリア、価格帯、修繕履歴を短く並べて、異常値を弾くのが効率的です。詳しい判断はその後です。
よくある質問
東京で表面利回り6%は高いですか?
東京都心では高めです。良い意味ではなく、まず高い理由を確認すべき数字です。築年、権利関係、修繕、空室、流動性を先に見てください。
低利回りでも買う価値はありますか?
あります。出口の強さや需要の安定性が高い物件は、低利回りでも総合的に見て良い投資になることがあります。
一番見るべき数字は何ですか?
表面利回り単体ではなく、実質利回り、再募集賃料、修繕負担、出口価格の4点をセットで見るのが現実的です。
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